目が――ぐるぐるする――状況が――理解できない――
僕は、普通の高校生のはずだった。
けれど、今は違う。
僕は「商品」だ。
性欲を持て余した女性たちになじられ、なぶられる存在。
僕は――
「……っ」
うめき声をあげながら、目を開ける。
何度目の射精だったか。1日でそんなに出したのは、はじめてだった。
ペニスに、鈍い痛み。
ここを握っていった手の感触が、蘇る。
柔らかい手。硬い手。乾燥した手。
いろんな手が、僕のペニスを握り、しごき、射精させた。
ステージの上に乗せられ、凄まじい熱量で狂乱する中、何度も何度も射精させられた。
そして――
「起きた?」
「あっ」
声があがる。
忘れようとした、その事実を思い出した。
僕の目の前、淫蕩した笑みを浮かべる女性。
熱に浮かされて頬を染め、待ちきれないように身体を小刻みに震わす女性。
観客の1人であった彼女が、今の僕の主人であるということを。
そして、彼女が、僕の母さんであるということを。
「かあ、さん」
「なぁに」
僕の手足は、ベッドの上に拘束されている。
自由になるのは、口と目線だけだ。
母さんは僕の頭を膝に乗せると、セーターの上からでもわかる、その大きなおっぱいを、僕の顔の上に乗せた。
暖かい水鞠が僕の顔を包む。
顔がかっと熱くなり、あれほど出した後だというのに、溶岩のような性欲が下半身から湧き上がってきた。
反り返った僕のペニスは、母さんにおねだりをするように、上下に首を揺らす。
「うふふ、かわいい子」
「ああ……」
耳元で囁かれると、不思議と心が安らいだ。
裸で繋がれ、血の繋がった母親に全てを見られているというのに。
「ほぉうら、お母さんのおっぱい、好きでしょう?」
「ああ、ああ……」
母さんが、2つの胸で僕の顔を圧迫した。
僕が育てられた胸。僕のものだったおっぱい。
理性が蕩けていく。
その、服の上からでもわかる、むせるような雌の匂いが、僕の鼻腔をくすぐった。
「うん、うん、じゃあ、ぴゅっぴゅっしましょうね」
甘やかすような幼児言葉。
熱くなった僕の分身が震えて、おねだりをする。
それを聞き入れて、母さんは僕の亀頭を柔らかい手で包み込み、上下にしごきだした。
精嚢から、白くて、熱い液体が昇ってくるのがわかる。
ああ、あぁ――
弓なりに背中を反らせ、すぐに僕は射精した。
母さんの手が汚れる。
その、倒錯的な光景が、より僕に興奮をもたらした。
まだ、熱い――
母さんもそうだった。
その大きな胸は火傷するような熱を孕み、そして、肺からは熱い息を吐き出している。
まだ、夜は長い。
僕は、母さんでありご主人様を、もっと満足させるにはどうしたらいいのか考えはじめていた。